現在の七夕では笹竹に願い事を書いた短冊を掛けておりますが、古く平安の頃の七夕では梶の葉に和歌や願い事を記し星空に手向けたといわれております。

この故事に倣い当社では梶の葉を模した短冊を奉製し、色は皆さんにも親しみのある楽曲『たなばたさま』の歌詞にある“五色の短冊”をイメージし5色ご用意致しました。本来の五色とは五行にちなみ①緑もしくは青(木)、②赤(火)、③黄色(土)、④白(金)、⑤黒もしくは紫(水)となるのですが、趣向を変え四季をモチーフとして①桃(春)、②若竹(夏)、③空(秋)、④りんどう(冬)、⑤やまぶき(土用)の5色を配しました。

また、短冊掛けは願い事が記された梶の葉短冊が沢山掛け彩られることで恰もキレイな梶の木に見えるよう 樹木に模したものを作り調えました。

皆さんも是非お願い事を梶の葉短冊に記し、短冊にお掛けいただきまして願いが成就されますことを心よりお祈り申し上げます。

最後に梶の葉と七夕にちなんだ和歌をご紹介致します。               “ 天の川 と渡る舟の 梶の葉に 思うことをも 書きつくるかな ”        詠人:上総乳母『御拾遺和歌集』より

願い事が記された短冊によって少しずつ華やかに彩られてまいりました